注文住宅で窓をうまく配置する方法|明るさ・通風・視線対策をご紹介

- 注文住宅ブログ
注文住宅を建てるとき、「窓なんてどこでもいいでしょ?」と思う方は多いのではないでしょうか。
でも実は、窓の位置や種類によって住み心地は大きく変わるんです。
しっかり検討せずに決めてしまうと、「もう少し窓のことを考えておけばよかった」と後悔することになるかもしれません。
今回は、注文住宅で窓をうまく配置して、明るくて風通しがよく、プライバシーも守れる快適な住まいをつくるポイントをお伝えします。
注文住宅の窓選びで後悔する人が多い理由

まずは、なぜ窓選びで失敗してしまうのか、その理由を見ていきましょう。
採光・通風・視線に失敗するケースが多い
窓選びで失敗してしまう理由の多くは、「明るさ」「風通し」「プライバシー」の3つのバランスを取れていないことです。
例えば「明るくしたい、風通しを良くしたい」と思って大きな窓をつけたら、隣の家から丸見えになってしまった。
逆に、プライバシーを重視しすぎて小さな窓にしたら、昼間でも電気をつけないと暗い部屋になってしまった、といったケースです。
図面上ではわからない”住み心地”の盲点
図面を見ただけでは、実際の明るさや風の流れ、隣家からの視線は想像しにくいものです。
「南向きだから明るいはず」と思っていても、隣の建物の影になって思ったより暗かった。「風通しがよさそう」と思っていても、実際は風が通らなかった。
このような失敗例はよく聞かれます。
後から直せない=設計段階が勝負
窓は建物の構造に大きく関わる部分なので、建ててから「やっぱり位置を変えたい」「大きさを変えたい」と思っても簡単には変更できません。
だからこそ、設計段階でしっかりと考えることが大切です。
注文住宅の窓の種類と特徴

窓選びの前に、まずはどんな種類の窓があるのかを知っておきましょう。
それぞれの特徴を理解すれば、最適な窓選びができるようになりますよ。
縦すべり・横すべり・引き違い・FIXなどの違い
窓にはいろいろな種類があり、それぞれに特徴があります。
- 引き違い窓・・・左右にスライドして開ける一般的な窓。開け閉めが簡単で、掃除もしやすいのが特徴です。
- 縦すべり窓・・・縦の軸を中心に外側に開く窓。風を効率よく室内に取り込めるので、通風には最適です。
- 横すべり窓・・・横の軸を中心に外側に開く窓。雨の日でも少し開けておけるので便利です。
- FIX窓・・・開閉できない窓。採光だけが目的で、デザイン性も高いです。
HOUSE CODEでは、それぞれの部屋の用途や方角を考えて、最適な窓の種類をご提案しています。
デザイン性と機能性を兼ねる選び方
窓選びでは、見た目のかっこよさと実用性のバランスが大切です。
例えば、大きなFIX窓は開放感があってとてもおしゃれですが、風を通すことはできません。
逆に、小さな縦すべり窓をたくさんつけると通風はよくなりますが、外観がごちゃごちゃした印象になってしまう場合があります。
防音・断熱性能を左右する窓の構造
窓は家の中で最も熱が逃げやすく、音も通しやすい部分です。
そのため最近では、複層ガラスや樹脂サッシを使って、断熱性と防音性を高めた窓が主流になっています。
注文住宅の窓の配置で後悔しないための設計ポイント

ここからは、実際に窓を配置するときのポイントをお伝えします。
方角や部屋の用途に合わせて、最適な窓の配置を考えていきましょう。
東西南北それぞれのメリット・デメリット
窓の向きによって、それぞれ特徴があります。
- 南向きの窓・・・一年を通して安定した採光が期待できます。ただし、夏は直射日光が強すぎて暑くなることも。
- 北向きの窓・・・直射日光は入りにくいですが、安定した明るさが得られます。暑さを避けたい部屋には最適です。
- 東向きの窓・・・朝の気持ちいい日差しが入ります。朝型の生活をされる方におすすめです。
- 西向きの窓・・・夕方の日差しが入りますが、夏の西日は要注意。遮光対策が必要になることが多いです。
部屋別のおすすめ窓配置
部屋の用途によって、求められる窓の機能は変わってきます。
それぞれの部屋に最適な窓配置を考えてみましょう。
リビング
リビングは家族が長い時間過ごす場所なので、明るさと風通しを重視したいですね。
HOUSE CODEでは、LDKをなるべく広く見せるために、吹き抜けやハイサッシを使った大きな窓をよく提案しています。
隣家との距離が近い場合は、高窓を使うとプライバシーを守りながら採光を確保できますよ。
寝室
寝室では、朝の日差しで自然に目覚められるよう、東向きの窓がおすすめです。
ただし夜勤のお仕事をされている方や、休日はゆっくり寝ていたい方は、遮光カーテンや雨戸で光をコントロールできるようにしておくといいでしょう。
水回り
お風呂やトイレなどの水回りは、湿気対策として通風を重視します。
プライバシーを守るために、高い位置に小さな窓をつけたり、すりガラスを使ったりすることが多いです。また、最近はお手入れを優先して窓自体を設けないこともあります。
隣家や道路からの視線・音への配慮
狭小地では、隣家との距離が近いため、視線の問題は特に重要です。
隣家の窓と位置をずらしたり、高窓やスリット窓を使ったりして、上手に視線をかわしましょう。
HOUSE CODEでは、プライバシーを守りながらも明るさを確保する提案をしています。
快適な注文住宅での暮らしを支える窓性能の選び方

配置が決まったら、次は窓の性能について考えてみましょう。
断熱性や防音性など、快適な暮らしに欠かせない機能についてご紹介します。
断熱性を高める複層ガラス・樹脂サッシの効果
最近の住宅では、複層ガラスと樹脂サッシが標準的になってきています。
これらを使うことで、冬は暖かく、夏は涼しく過ごせるようになりますよ。
光熱費の節約にもつながるので、長期的に見ればとてもお得です。
遮音・防犯対策としての窓強化方法
住宅密集地では、外からの音を遮ることも大切です。
特に道路に面した窓では、交通量によっては防音ガラスを検討しましょう。
また防犯面では、1階の窓には面格子をつけたり、防犯ガラスを使ったりすることで安心感が高まります。
ZEHや省エネ住宅との相性も確認
最近は、ZEHなど省エネ住宅への関心も高まっています。
これらの住宅では、窓の断熱性能も重要な要素です。
HOUSE CODEでも、お客様のご希望に応じて、省エネ性能の高い窓をご提案しています。
注文住宅でのデザイン性の高い窓の使い方
窓の機能性だけでなく、デザイン性も重視したい方も多いのではないでしょうか。
ここでは、おしゃれで機能的な窓の使い方を、実例をもとにご紹介していきましょう。
吹き抜け×大開口で開放感を演出

まずおすすめしたいのが、吹き抜けに大きな窓を設けるプランです。
縦の空間を活かすことで実際の面積以上に広く感じられる効果があり、また1階部分も驚くほど明るくなります。
こちらの事例では、吹き抜けにたくさんの窓を配置することで、日中は電気をつける必要がないほど明るいLDK空間を実現しました。
自然光だけでこれだけの明るさが確保できると、電気代の節約にもつながりますし、何より気持ちよく過ごせますね。
こちらの施工事例を見る>家族時間を楽しむキッチン中心の家 N様邸
高窓・スリット窓で光とプライバシーを両立

隣家との距離が近い場合でも、高窓やスリット窓を使えば、プライバシーを守りながら光を取り入れることができます。
特に細い窓スリット窓は、デザイン性だけでなく防犯性も高く、最近人気が高まっています。
こちらの事例では、テレビの上に横長のスリット窓を採用しました。
掃き出し窓のカーテンを締めても、スリット窓から入る自然光がリビングルームを明るく照らしてくれます。
こちらの施工事例を見る>シンプル&モダンを極めた家 N様邸
外観と室内の統一感を生む窓デザイン

家の外観を決める要素として、窓の存在はとても重要です。
窓の形や位置をちょっと変えるだけで、家全体の印象がガラリと変わります。
こちらの事例では、ネイビーのシンプルな外観に、2つの窓を印象的に配置しました。
窓の大きさや位置を揃えることで、すっきりとした美しい外観に仕上がっていますね。

室内から同じ窓を見ると、このような印象になります。
黒いサッシは外観ではネイビーの外壁と調和していましたが、室内ではアクセントとなって、とてもスタイリッシュな仕上がりですね。
HOUSE CODEでは、一つの窓でも外と内、両方の見え方を考えてデザインしています。
こちらの施工事例を見る>Chill‐HOUSE S様邸
注文住宅の窓でよくある失敗とその対策

最後に、実際によくある失敗例とその対策方法をお伝えします。
事前に知っておくことで、同じような失敗を避けることができますよ。
大きすぎて寒い・暑い|サイズ設計の見極め
「開放感が欲しい」と思って大きな窓をつけたものの、冬は寒く、夏は暑くて後悔してしまうケースがあります。
窓のサイズは、断熱性能とのバランスを考えて決めることが大切です。
隣家と窓の位置がかぶってしまった事例
設計時に隣家の窓の位置を確認せずに窓をつけてしまい、お互いに視線が気になってしまうケースも。
HOUSE CODEでは、必ず現地調査を行い、隣家の状況も確認してから窓の位置を決めています。
設計段階で考えるべき「家具との干渉」
窓の位置によっては、家具の配置が制限されてしまうことがあります。
特に、掃き出し窓の前にはものを置けないので、家具のレイアウトもいっしょに考えることが重要です。
まとめ

注文住宅での窓選びは、明るさ、風通し、プライバシーのバランスを取ることが何より大切です。
特に狭小地での家づくりでは、限られた条件の中で最適な解決策を見つける必要があります。
HOUSE CODEでは、お客様一人ひとりの暮らし方やご希望に合わせて、経験豊富な設計士が最適な窓の配置をご提案しています。
設計段階でしっかりと検討することで、住み始めてから「こうすればよかった」と後悔することなく、快適な住まいを実現できます。
窓のことで迷われたら、ぜひHOUSE CODEにご相談ください。
あなたの理想の住まいづくりを、私たちがお手伝いします。