「ZEHの区分けが多すぎて分からない」問題を解決! Nearly ZEH、ZEH+、 LCCM…。
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こんにちは、ハウスコード設計士の舩塚です。
前回に続いて、住まいの省エネ性能に関してお話します。
取り上げたいのは、「ZEHの区分けが多すぎて分からない問題」。
ZEHだけでも詳細まで理解するのはなかなか難しいのに、Nearly ZEHとか、ZEHとか…。なんだか聞きなれないワードがどんどん出てきて、「えっ、待って!それ何」となったことはありませんか?
細分化した「ZEH〇〇」を整理し、まとめてご紹介しようというのが今回の趣旨です。
【ZEHの基準をまとめて見てみよう】
【基本のZEH住宅とは?】
ZEH(ゼッチ)(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)とは「外皮の断熱性能等を大幅に向上させるとともに、高効率な設備システムの導入により、室内環境の質を維持しつつ大幅な省エネルギーを実現した上で、再生可能エネルギーを導入することにより、年間の一次エネルギー消費量の収支がゼロとすることを目指した住宅」です。
●主な要件として以下があげられます。
①強化外皮基準
②太陽光発電などの再生可能エネルギーを除く一次エネルギー消費量が省エネ基準から
▲20%以上
③太陽光発電などの再生可能エネルギーの利用
④太陽光発電などの再生可能エネルギーを含む一次エネルギー消費量が省エネ基準から
▲100%以上
前回の投稿でもお話したように、政府は2030年度にZEH基準(断熱等性能等級5··一時エネルギー消費量等級6)の義務化を予定しています。
ハウスコードは標準でもZEH相当の性能です。
【最終目標はLCCM住宅!】
政府が最終的に目指しているのは、住宅の建築·運用·廃棄時のCO2排出量のことも考えたLCCM(ライフサイクルカーボンマイナス)住宅です。
LCCM住宅とは、住宅で生活する際のCO2排出量に加え、資材製造や建設段階のCO2排出量削減、建物の長寿命化などにも配慮。ライフサイクル全体(建築から解体・再利用まで)を通じたCO2排出量をマイナスにする住まいのことです。
出典:国土交通省「ご注文は省エネ住宅ですか?」
【ZEH+、次世代ZEH+とは?】
ZEHとLCCM住宅の間に位置する新たな基準として設けられたのがZEH+(ゼッチプラス)と次世代ZEH+。現行のZEHより高性能なZEHという位置づけです。
●ZEH+はZEHの要件に加えて、以下のうち2つ以上の実施が求められています。
①断熱性能等級5超える外皮性能
②高度エネルギーマネジメント (HEMSなど)
③ 電気自動車への充電
●次世代ZEH+はZEH+の要件に加えて、以下のいずれかの実施が求められています。
①V2H設備
②蓄電システム
③燃料電池
④太陽熱利用温水システム
【Nearly ZEH、ZEH Orientedとは?】
Nearly ZEH(ニアリーゼッチ)、ZEH Oriented(ゼットオリエンテッド)は、立地条件や気候条件により、太陽光発電などの再生可能エネルギーによる省エネが実現しにくい場合の救済措置のようなもの。
「寒冷、低日射、多雪地域においては、Nearly ZEH(省エネ基準から▲75%以上)でのZEH補助金申請も可能」「都市部狭小地、多雪地域などにおいては、ZEH Oritented(再生可能エネルギーを加味しない)での申請も可能」というように、地域条件によっては再生可能エネルギーの項目がZEH基準を満たしていなくても、ZEH同等の補助金が受けられます。
Nearly ZEH+も同様で、再生可能エネルギーに関する項目のみZEH+の条件を満たしていない住宅です。
次回は、住まいの省エネ性能に関する連続投稿の3回目!
長期優良住宅やZEH、低炭素住宅などが、断熱等性能基準のどの等級に該当するか、まとめて見ていきます。
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