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設計士の狭小住宅テクニック ④規格寸法の微調整で間口を広げる!

2023.06.22
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こんにちは、ハウスコード設計士の舩塚です。

 

当社では狭小住宅を建てる際に、モジュール(規格寸法)を微調整して、間口幅を広げるテクニックをよく使います。

普段の生活では、モジュールという言葉自体、あまり耳にしないですよね。

 

モジュール(規格寸法)とは?

建築で言うモジュールとは、建物を設計する際の基準となる規格寸法で、幅(間口)や長さ(奥行)の単位です。
住宅で主に使われる主なモジュールは、91cm×91cmを1グリッドとする「尺モジュール」と、1m×1mを1グリッドとする「メーターモジュール」です。
柱などの建材や、システムキッチン・システムバスルームなどの住宅設備は、通常このモジュールに対応した規格になっています。
ハウスコードでは、どのモジュールを採用するか限定せず、土地や間取りの状況に合わせて臨機応変に使い分けています。

 

モジュールは狭小住宅の幅や奥行にどう関わる?

例えば幅5m以内に収まる家を尺モジュールで建てる場合、建物の幅は4.55m(91㎝×4)。5mすべて使えるわけではありません。

もともとの敷地の幅自体が狭い狭小住宅では、たとえ数センチでも無駄にはしたくないところ。ハウスコードでは規格寸法より若干幅を広げる、狭めるといった微調整をすることで、可能な限り土地のデッドスペースを無くしています。

 

ここで一つ注意したいのは、土地の幅=建物の幅ではないということ。隣家との距離や通気、室外機置き場、工事の足場を組むスペース、後々のメンテナンスのことなども考慮して建物の幅を決めなければなりません住宅密集地で外壁工事の足場を組めない場合は、内張り工法で建物の内側から外壁を張る必要があり、通常より工費が割高になります。

 

狭小住宅でモジュールを調整した施工事例は?

大阪市内のS様邸は敷地面積約10坪、敷地自体の幅が4m弱の狭小住宅。
規格寸法通りで有効幅いっぱいに建てれば幅約3.6mですが、その場合は両側面(2面)の外壁が特殊工法になるため費用がかさみ、室外機の置き場にも困る状況でした。

かと言って1つグリッドを下げれば幅約3.15mになり、居住空間にも大きく影響します。
そこで私たちは規格寸法を調整して幅を約3.45mに。建物を若干片側に寄せて室外機置場を確保しました。

 

 

 

※こちらの施工事例は「10坪の敷地に叶えた遊び心のある家」としてHPで公開中です。

 

今回は分かりやすく、建物そのものの幅についてお話ししましたが、廊下などの幅も状況に合わせて調整しています!

限られた敷地で、可能な限り広く、快適に暮らす家づくり、一緒に考えていきましょう。

 

 

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