注文住宅の廊下の適切な幅とは?手すりや収納をつけるときのポイントを解説
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普段の生活ではあまり気にかけることがない「廊下」のこと。
家づくりをはじめてから、ちょうどいい廊下幅が気になりだした人もいるのではないでしょうか。
後悔しないためにも、あらかじめ注意するポイントがわかっていると安心ですよね。
そこでこの記事では、注文住宅の適切な廊下幅の決め方を徹底解説!
廊下の上手な活用方法も紹介しているので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
注文住宅の廊下幅の基準について
注文住宅の廊下幅はどのように決めればいいのか難しいですよね。
まずは一般的にはどれくらいの幅なのか、基準を確認してみましょう。
一般的な廊下幅の基準とは?
注文住宅の廊下の標準的な幅は、壁や柱の厚みを除いて約78cm です。
その理由は、日本の住宅設計の多くは尺モジュールが使われているから。
尺モジュールとは、3尺(=910mm)を基準とした単位のことを指します。
廊下の場合、柱と柱の中心を結んだ距離を91cmとして設計すると、実際に通れる壁の内側が78cmになるというわけです。
1mを基準としたメーターモジュールと組み合わせて、廊下だけメーターモジュールで設計する場合もあります。
一般的な戸建て住宅の場合、廊下幅について建築基準法上の制約はありません。
どんな幅にしても法律上は問題ありませんが、狭すぎると歩きにくく、快適性が損なわれてしまいます。
荷物を持ったまま通ることも考えて、78cm以上の幅は確保しておきましょう。
家具・家電を運べる廊下幅はどれくらい?
家具や家電を搬入するためには、本体の寸法プラス10cm の廊下幅が必要です。
幅78cmの廊下なら、68cmまでの荷物は余裕をもって運び入れられます。
とはいえ、この寸法に収まる家具・家電ばかりではありません。
4人家族で使われることが多い容量550Lの冷蔵庫は、本体幅が約75cmです。
廊下幅にゆとりがないと荷物を持って通るのは難しく、業者に搬入を断られることも。
また無理をすれば、本体や家の壁を傷つけるかもしれません。
あとから大型の家具・家電を購入しても困らないためには、あらかじめ搬入経路を計画しておくことが大切。
玄関ドアや窓の開き幅を広くとったり、廊下を通らずに運び込める経路を考えておきましょう。
廊下幅はどのように決めるべきか
廊下幅の決め方で押さえるポイントは、次の2つです。
◎ 誰が通るのか
◎ どんな動きをするのか
標準的な廊下幅はあるものの、体格が違えば必要な廊下幅は変わります。
また、ただ歩いて通るのか、荷物を持ったまま移動するのかといった動き方の違いも、廊下幅の決定に影響するでしょう。
介護が必要な家族がいるなら、車いすや杖を使っていても通りやすい廊下幅を考えなければいけません。
住まう人の状況や用途を考慮して、どれくらいの幅が必要なのかを検討してみるといいですね。
通路の幅ごとにどんな動きができるのかの目安は、以下を参考にしてみてください。
廊下の幅 | 可能な動作 |
60cm | 大人1人が通れる |
75cm | 大人1人が荷物を持って通れる |
80cm | 車いすが通れる最低幅 |
90cm | ・1人横向きなら大人2人がすれ違える
・車いすが無理なく通れる |
120cm | ・大人2人が並んで通れる
・車いすと横向きの人がすれ違える |
※両側に壁がある通路を想定
注文住宅の廊下に手すりを付ける際の注意点
手すりを付ける場合は、廊下幅の考え方に違いがあります。
手すりの取り付けで失敗しないためにも、気をつけるポイントをチェックしておきましょう。
廊下幅の考え方や手すりをつける高さについて
廊下に手すりを付ける場合は、次のポイントに注意しましょう。
◎ 廊下幅の測り方
◎ 手すりの高さ
◎ 将来に備えた下地の準備
廊下に手すりを設置する場合は、手すりの内側を廊下幅として考えます。
壁同士の間に必要な幅を確保しても、手すりがあると通れる幅が狭まってしまうので要注意。
必要な通路幅に手すりの幅をプラスして、廊下幅を決めましょう。
また一般的に手すりの高さは、床の表面から手すりのトップまで75~85cm 。
使う人に合わせて高さを決めるなら、腕をまっすぐに下ろしたときの床から手首の高さを目安にするといいですよ。
今は手すりが必要なくても将来的に取り付ける可能性があるなら、壁に下地を入れて補強しておくのがおすすめ。
そのままでは強度が足りないので取り付けに大がかりな工事が必要ですが、下地を準備しておけばスムーズに設置できるでしょう。
注文住宅の廊下に収納を付ける際の注意点
「廊下を有効活用できる方法はないかな……」と考えているなら、収納を付けるのがおすすめ!
ただし注意点を押さえておかないと、廊下としても収納としても使いづらくなってしまいます。
気をつけるポイントを紹介するので、参考にしてみてくださいね。
何を収納するかイメージする
ただ収納を作るだけでは、空間の有効活用はできません。
あらかじめどんなものを収納するか決めて、奥行きや棚の配置を計画しておきましょう。
効率よく収納できるだけでなく、使い勝手がいいので荷物が入れっぱなしにならないでしょう。
収納スペースを余すことなく有効に利用できますよ。
収納扉の幅を考慮する
廊下に収納を作るときに見落としがちなのが、収納扉のサイズです。
大きすぎるドアは反対側の壁にぶつかってしまったり、中のものが取り出しにくくなったりすることも。
廊下のスペースには限りがあるので、ドアがほかの場所に当たらないかチェックしておきましょう。
コンパクトに開閉するなら、折れ戸もおすすめです。
階段下なども活用する
収納場所をたくさん確保したいなら、階段下や屋根裏、床下の空間を活用してみてはどうでしょうか。
これらは、建物の構造上どうしてもデッドスペースができてしまう場所。
天井の高さや奥行きに制限はありますが、うまく活用すれば使う場所に合った収納が作れますよ。
まとめ
通路としての廊下は、過ごす時間がそれほど多いわけではありません。
ですが、使いやすさを考えてこだわれば、ストレスのない快適な家づくりができるはず。
収納スペースとしての活用も含めて、あなたの家族にあった廊下のスタイルを考えてみてくださいね。
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