塗料不足はなぜ起きているのか。注文住宅に与える影響と対策について
- 注文住宅ブログ
「注文住宅を建てたいけれど、ニュースで聞く塗料不足のせいで工期が遅れないだろうか」
「塗料が足りないと聞いたけれどこれからどうなるのだろう」などと不安に感じていませんか。
近年は、建材や設備の価格上昇に加えて、塗料やシンナーなどの供給不足が話題になっていますよね。
塗料が不足すれば、外壁や屋根の色選び、仕上げ材の手配、外構工事のスケジュールに影響するのも事実です。
しかし、これから家づくりを進めるうえで「どこにどのような影響が出やすいのか」を事前に知っておけば、工期や費用の変化にも落ち着いて対応できるようになります。
今回は、塗料不足が起きている背景や、注文住宅に与える影響、後悔しないための対策についてご紹介します。
なぜ今、塗料が不足しているのか

塗料不足の原因はひとつだけではなく、原材料の高騰や物流コストの上昇など、いくつかの要因が重なって発生しています。
そして住宅業界にも塗装不足の影響が広がりつつあります。
原材料の高騰
塗料やシンナーには、「ナフサ」をはじめとする石油由来の原材料が多く使われています。
そのため、世界的な原油価格の変動や石油化学製品の価格が上がると、塗料の製造コストにもダイレクトに影響が出やすい状況です。
特に油性の溶剤系塗料やシンナーは、原材料の供給が不安定になると価格や納期が変わりやすい傾向があります。
注文住宅でも、外壁や屋根の仕上げに使う材料によっては、見積もりや工期に影響する可能性があるでしょう。
物流コストの上昇
近年は、世界的な燃料費の高騰や、物流業界の2024年問題(配送ドライバー不足など)による輸送費の上昇も、塗料の価格に影響を与えています。
原材料の調達から製品の配送にいたるまで、各工程で運送コストが上乗せされるため、最終的な材料価格に反映されやすくなるのです。
注文住宅の現場でも、塗料そのものだけでなく、養生材や一斗缶などの副資材にまでその影響は及んでいます。
国内メーカーの供給体制の限界
塗料不足が起きると、特定のメーカーや定番の製品などに注文が集中しやすくなります。
しかし、原材料の調達が不安定な状態では、メーカー側も生産量をすぐに増やすのが難しいのが実情です。
その結果、希望していた塗料がすぐに手配できなかったり、納期の確認に時間がかかったりすることがあります。
注文住宅の現場では、着工後の工期遅れを防ぐためにも、設計や打ち合わせの段階から「代替品(別の塗料)の候補」まで視野に入れて計画を進めることが大切です。
住宅業界全体への波及
塗料不足の影響は、外壁や屋根などの塗装工事だけにとどまりません。
同じ石油化学製品である外壁材の継ぎ目に使うシーリング(コーキング)材、防水材、さらには外構まわりの仕上げ材などにも広く関係してきます。
これらの材料は、建物を雨風から守り、防水性能を保つために欠かせないものです。
一見塗料とは無関係に見える建材にまで供給が滞ると、家全体の工程(引き渡し時期)にまで関わるため、住宅会社との早めの確認が安心につながるでしょう。
塗料不足が注文住宅の工程に与える影響

注文住宅では、ひとつの工事が遅れると、その後のすべての工程が連鎖的に影響してしまいます。
特に仕上げを担う塗料不足は、引き渡し時期を左右するリスクが高まります。
工期の遅延リスク
塗料や副資材の納期が不透明だと、予定通りに職人を手配できずに工事がストップしてしまう場合も。
これまでなら数日で届いていた材料が、「納期未定」になるケースもあり、外壁塗装が止まれば足場を解体することもできません。
「いつまでに引っ越したい」という明確な希望がある場合は、通常よりも数ヶ月単位で余裕を持ったスケジュールを組む必要があります。
外壁・屋根工事への影響
外壁や屋根は、住まいを雨風から守る重要な部分です。
ここで材料(特に下塗り材)が不足しているからといって、乾燥時間を短縮したり、メーカーが指定する以外の材料で代用したりすると、建物のひび割れや雨漏りなどといった施工不良につながるリスクがあります。
住宅会社に正しい手順や仕様で施工できているかを確認しましょう。
外構・テラス工事への影響
建物本体が完成しても、外構やテラス工事段階で工事がストップするケースがあります。
ウッドデッキの木材保護塗料や、フェンス・テラス屋根の設置に使うシーリング材も、塗料不足のあおりを受けやすいからです。
「建物はできたのに外構が終わらない」事態を防ぐため、建物とは別に納期を確認しておくとよいでしょう。
塗料不足が建築コストに与える影響

塗料不足は、建築費にも影響する可能性があります。
ただし、すべての注文住宅で大きく費用が上がるわけではなく、使う材料や工事内容によって差が出るので、必ず施工会社に確認しましょう。
塗料価格の上昇が見積もりに転嫁されるしくみ
塗料の価格が上がると、施工会社が仕入れる材料費も高くなります。
その上昇分は、外壁や屋根、外構まわりの工事費に反映されることも。
見積もりを取った時期と契約する時期が離れている場合は、金額が変わる可能性もあるため、有効期限や価格変更の条件を確認しておきたいところです。
値上がり幅の目安
値上がりの幅は、塗料の種類やメーカー、地域、施工時期によって変わります。
そのため、「必ず何%上がる」と一律には考えにくいでしょう。
シンナーや溶剤系塗料などは価格が動きやすいため、外壁や屋根の仕様を決める段階で、費用への影響を施工会社に聞いておくと安心です。
今後の価格動向の見通し
塗料価格がいつ落ち着くかは、原材料の供給や物流の状況によって左右されます。
今後も価格が上下する可能性はあるため、「少し待てば必ず安くなる」と決めつけないことがポイントです。
不安だからと急いで決めるのではなく、今の状況を施工会社に確認しながら、予算とスケジュールに合う選択をしていきましょう。
塗料不足の影響を抑えるには

塗料不足の影響を完全になくすことは難しいかもしれません。
それでも、早めに確認しておくことで、工期や費用の不安を減らすことはできます。
早期計画・早期発注を心がける
注文住宅では、外壁や屋根の仕様を後回しにすると、材料手配がぎりぎりになることがあります。
特に外観にこだわりたい場合は、早めに希望の色や仕上げを伝えておきましょう。
早い段階で方向性が決まっていれば、施工会社も在庫や納期を確認しやすくなります。
「まだ先の話」と思う部分ほど、先に相談しておくと選択肢を持ちやすいでしょう。
代替塗料を検討する際の注意点
希望していた塗料が手配しにくい場合、代替塗料を提案されることがあります。
その際は、色が近いかどうかだけでなく、耐久性や防水性、外壁材との相性まで確認しましょう。
水性塗料でも性能の高いものはありますが、使う場所や下地によって向き不向きがあります。
「同じような見た目だから大丈夫」と決めず、性能面まで説明を受けることが大切です。
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信頼できる施工会社の選び方
塗料不足のように状況が変わりやすい時期ほど、施工会社の説明力が大切になります。
使用する塗料、見積もり条件、納期の可能性をはっきり伝えてくれる会社なら、判断材料を持ちながら進められるでしょう。
一方で、「今すぐ決めないと危ない」と不安だけをあおる提案には注意が必要です。
急がせるのではなく、状況を正直に伝え、一緒に方法を考えてくれる会社を選びたいですね。
まとめ

塗料不足は、原材料の高騰や物流コストの上昇、メーカーの供給体制など、複数の要因が重なって起きています。
注文住宅でも、外壁や屋根、外構まわりの工事に影響する可能性があるため、早めに確認することが大切です。
希望する塗料や仕上げ材がある場合は、在庫状況や納期、見積もりの有効期限を施工会社に確認しておきましょう。
代替塗料を選ぶ場合は、価格や色だけでなく、耐久性や防水性、外壁材との相性まで見ることが後悔を防ぐポイントです。
HOUSE CODEでは、外観デザインのご希望だけでなく、材料の特徴や将来のメンテナンスまで考えながら、ご家族に合う家づくりをご提案しています。
不安な情報に振り回されるのではなく、一つひとつ確認しながら、長く安心して暮らせる住まいを一緒に考えていきましょう。