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設計士の狭小住宅テクニック ②間口の小さい狭小地で対面キッチンは無理?

2023.05.11
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こんにちは、ハウスコード設計士の舩塚です。

「狭小地で可能な限り広く快適に暮らす」アイデアやテクニックをお届けする連載の第2弾!

 

今回は以前「お施主様インタビュー」にご登場いただいたS様のお宅を例に、狭小住宅のキッチンについてお話しします。

※「設計士の狭小住宅テクニック ①フロッキン狭小壁」を見逃した方は、こちらをご覧ください

 

一般的に狭小住宅では、間口幅が狭くてもレイアウトしやすい、壁付けのI型キッチンやL型キッチンが多く採用されます。

写真の施工事例をご覧いただいてもお分かりのように、キッチンカウンターを片側に寄せられるので、スッキリ収まりがいいですね。

 

 

一方で対面キッチンはダイニングに回り込む動線を確保するため、ある程度の間口幅が必要。狭小住宅向きではないと言われています。

ただし、必ずしも無理というワケではありません。設計次第では対面式のペニンシュラキッチンやアイランドキッチンも可能です。

 

【狭小住宅で対面キッチンを実現!S様邸の場合】

S様邸は敷地約10坪、間口4m弱の狭小地です。

以前にプラン作成を依頼した住宅会社では、敷地の問題で対面キッチンは難しいと説明を受け、壁付けキッチンを提案されたとのこと。

ハウスコードでは、以下のような工夫を重ねて、憧れの対面キッチンを実現しました。

 

 

①幅2400mmのキッチンを採用

システムキッチンの定型サイズは15㎝刻みで幅寸法が設定されています。注文住宅でよく採用されるのは2550mm。

S様邸では通常より少しコンパクトな2400mmのキッチンを採用することで、間口の狭さをカバーしています。

奥行のある敷地を活かし、キャビネットが2つ並んだⅡ型キッチンを設置しているので、少々幅が小さくてもワークトップは十分な広さです。

 

 

②キッチン横壁の幅を微調整

キッチンカウンターの立ち上がりは、ダイニングに回り込む通路を少しでも広く取れるように、横壁を削って調整しました。横壁の幅の方がカウンター前面の壁よりも狭くなっています。

キッチン側からリビングを見渡す写真をご覧いただくと、分かりやすいですね。

 

 

 

③収納扉のデッドスペースを排除

キッチン収納で配慮したいのが、扉を開けた際の可動域。開けたときに通路をふさいだり、収納扉同士が干渉したりしないようにしたいものです。

S様邸では、パントリーの扉の代わりにロールスクリーンを採用。動線を邪魔せず、収納部を隠せるように工夫しました。

 

④対面キッチンとゆとりのLDを両立

S様邸は都市部の密集地に多い3階建て。個室や水回りを1階・3階に振り分け、2階は丸ごとLDKに充てています。

そのため奥行のあるⅡ型キッチンを設置しても、リビングダイニングは狭小住宅とは思えないほどゆったり。またリビング階段の手すり壁を無くすなど、空間全体が広く開放的に見えるデザインを心掛けました。

 

 

一口に狭小住宅といっても土地形状や条件はさまざま。

「狭小だからこんな空間は無理!」とあきらめる前に。まずはご相談ください。

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